なまり節について

かつおのなまり節とは

かつおのなまり節は、焼津を代表する特産物です。昔ながらの一貫した手造りで毎日製造しております。
かつお節をつくる一番最初の行程にあたるものなので「生かつお節」や「かつおの燻製」というとわかりやすいかもしれません。

かつおのなまり節ができるまで

かつおのなまり節は、背と腹(男節と女節)に分けた四ツ割のものと、三枚におろした片身の<亀節(かめぶし)>に分けられます。                           

また、燻し(いぶし)をかけたものと、燻さないものにも分けられます。燻しをかけないものをなまり節または生節と言い、燻した物を、若節と言われることがありますが、当店ではどちらも、なまり節とさせて頂き、全て燻しをかけ、仕上げてお届けします。

今回皆様にご紹介するのは亀節のなまり節ですが、かつおが4kg以上の大型の場合、四ツ割にします。原料は、東沖(ひがしおき)又は戻りかつおと呼ばれる脂の乗ったかつおを使用しています。

1.頭と内臓を取り除きます

2.三枚におろします

3.セイロに並べます。

4.赤外線ライトで皮を乾かします

5.同時に扇風機で送風します

6.十枚程重ねて釜ゆでします

皮を乾かすのは煮上げたときかつおの最大の特徴である銀の縞模様がはがれないよう、きれいに仕上げるためで、送風は乾燥を速めるためと温度上昇を防ぐためです。この工程は、女節(腹節)または、亀節に行うもので、皮の厚い男節(背節)は、すぐに、釜ゆでします。

7.30~40分ゆでます

8.ゆで上がりを広げ冷まします

9.骨とウロコを取り除きます

ゆでる時の熱源は、水蒸気で沸かした熱湯を使います。ゆでた後、胸ビレ周辺のウロコと腹の内側の大きな骨を取り除きます。セイロに戻しナラの木で燻します。

10.ナラの木で燻します

11.セイロの上下を入れ替え燻します

12.キツネ色になったら出来上がり

燻し材は、肉類はサクラが良いようですが、魚類は、ナラが合っているようです。なまり節の場合、スモークする、というより、遠火であぶる、といった方が近いでしょう。これにより、なまり節の余分な水分を飛ばし、煙が付く事で香ばしさと、保存性を向上させます。

こうしてひとつひとつ手作業でつくられたなまり節をみなさんの元へお届けしています。